リフォームの知識

リフォーム費用を抑えるために知っておきたいコストの基本

編集長!
リフォームの費用をなるべく安く抑えたいんですが、どうしたらいいですか??
キャサリン
キャサリン
編集長ミッツ
編集長ミッツ
費用を抑えたい気持ちは分かるけれど、コストダウンの方法を考える前に、まずはリフォームの費用がどんな仕組みになっているか、基本的な部分を知っておくことをおすすめするよ。
初めてのリフォームで費用のことが良く分からなくて…。
ぜひ教えてください!
キャサリン
キャサリン

今回は、リフォーム前に知っておきたいリフォーム費用の基本的な考え方について紹介。リフォーム費用がどのようなものなのか、またリフォーム費用の増減を左右するポイントなどについて、分かりやすく解説していきます。

 

1.そもそも、リフォーム費用ってどんなもの?

まずは、住まいをリフォームするのにかかる費用とは、どのようなものなのかを考えてみましょう。
リフォーム費用は、主に「材料費」と「工事費」があります。

◆工事費とは
主に職人さんの人件費。
必要な人数や稼働日数で金額が決まります。工事範囲やどれだけ手間がかかるかの度合いによって金額が変わります。

◆材料費とは
住まいに使用するキッチンや浴室などの設備機器や建材などにかかる費用のことで、それらの値段(グレード)と数量で材料費は決まります。

これらの「工事費」と「材料費」はリフォーム会社に支払う費用ですが、それ以外の諸費用についても、忘れずに考えておきましょう。
リフォームが大掛かりな場合は、仮住まいにかかる引越しや家賃、不用品の処分、新しい家具・家電購入費など、リフォームに伴ってさまざまな出費が発生します。これらも忘れずに、リフォームにかかる費用として、予算に組み入れておくことが大切です。

編集長ミッツ
編集長ミッツ
リフォームでは、工事開始後に予想外の問題が見つかって、追加工事が必要になることもあるから、注意が必要だね。
後であわてないように、予算に余裕を持たせておくと安心ですね!
キャサリン
キャサリン

 

2.リフォーム費用が高くなる“3つのポイント”

では、リフォーム費用の増減のカギとなるのは、どんな部分なのでしょうか。
リフォーム費用がアップする大きなポイントは、主に下記の3つとなります。

◆ポイント1:建材・設備機器のグレード

※システムキッチンのイメージ画像

リフォームに使われる床材・壁材などと言った建材や、キッチン・浴室・トイレなどをはじめとした設備機器などにはグレードがあり、グレードが高いほど上質な素材が使われていたり、多様な機能がついています。
例えばトイレひとつとっても、グレードによって10万~50万円くらいの幅があります。システムキッチンは
、標準タイプと高品質ハイグレードタイプとでは、100万円程度の差が出ることも。どのグレードのものを選ぶかが、費用の増減に大きく影響します。

 

 

◆ポイント2:住まいの状態・施工範囲
▲床板を支える根太という下地材が、腐って抜けていた様子の写真。建物の状態によっては、大掛かりな修繕工事が必要になる場合も。

新築と違い、リフォームは既存建物の状態によって必要な工事内容や規模が変わり、費用も変わります。
同じ築15年の戸建て住宅でも、ほとんど傷みの見られない住宅もあれば、基礎や構造が劣化している住宅もあります。もしも後者のように基礎や構造柱が腐食していたり、耐震性に問題などがあれば、当初の予定よりも施工範囲が広がり、費用が増加することに。


◆ポイント3:間取りの変更

▲壁を取り払ってダイニング、リビング、和室の3室をつなげ、ゆとりあるLDKを実現したリフォーム事例。壁付キッチンを対面キッチンに、レイアウト変更も行っています。

間取りを大胆に変更して、住空間のイメージを一新するのもリフォームの醍醐味。ですが、間取りの変更の際には、必要に応じて壁の解体や新設、扉や窓の設置、床や天井の補修などを行います。キッチンやトイレなどの水廻りを大幅に移動する場合は、本体だけでなく、給排水管の移設も必要です。このように附随してさまざまな工事が必要となり、工事費・材料費ともにアップするため、間取りを変更すると費用が増加しやすくなります。

これらのリフォーム費用が上がるポイントは、予算配分やリフォーム会社と費用を相談する際に知っておくと役立ちます。

どんな場合に費用が上がるのか、よくわかりました!
費用をできるだけ安く抑えるには、これらを焦点にリフォーム会社と相談するとよさそうですね。
キャサリン
キャサリン
編集長ミッツ
編集長ミッツ
より良い住まいをつくるためにどこに予算を割くのか、リフォームの優先順位もしっかり考えておきたいね。

 

3.「イニシャルコスト」と「ランニングコスト」

リフォームの費用を考える際に、もう一つ押さえておきたいポイントが「イニシャルコスト」と「ランニングコスト」です。


◆イニシャルコスト
リフォーム会社に支払うリフォーム費用をはじめ、不用品の処分や仮住まいの家賃などにかかる諸費用など、住まいが完成するまでにかかる初期費用のことを言います。


◆ランニングコスト
その住まいで住み始めてからかかる費用のこと。水道光熱費など日々必要になる費用と、建物や設備機器の維持・
修繕費など、周期的にかかる費用があります。


ランニングコストは、リフォームの内容によって変わる部分が多く、例えばグレードの高い節水型のトイレを選ぶことで水道代金が節約できたり、耐久性の高い外壁や屋根を採用することで、将来的なメンテナンスの費用を抑えることができます。どちらの例もイニシャルコストは比較的高くなりますが、後々にかかるランニングコストを抑えることで、結果的にかかる費用を軽減することができます。

リフォームの費用を考える際に、イニシャルコストを抑えるのか、将来を見据えてランニングコストを抑えるのか、どちらが自分に合った選択なのかを、しっかり検討しておきましょう。

イニシャルコストとランニングコスト、どちらに比重を置くのかで、リフォーム内容も随分変わりそうですね。
キャサリン
キャサリン
編集長ミッツ
編集長ミッツ
どちらが正解というわけではないから、自分に合った選択を考えよう。
完成後のメンテナンスのコストのことまで見通した上で、どこにどのくらい費用をかけるのかを考えることが大切だね。

 

4.予算配分にメリハリをつけ、より良いリフォームを実現しよう

リフォームを計画する際、「費用をなるべく安く抑えたい」とは誰もが考えることでしょう。しかし、安易なコストダウンは禁物です。

コストダウンのために、やりたいことや希望を諦めてしまうのでは、後悔が残る残念なリフォームになってしまいます。特に、使用頻度の高いキッチンやリビングなどは、「やっぱりこうすればよかった…」と後悔が生まれがち。

何より、住まいの基本的な部分である建物の耐震性や、暑さ・寒さへの対策(断熱)などは、コストダウンをしすぎてしまうと、住み心地や安全性を欠いた住宅になってしまう危険性も…。

費用をなるべく安く抑えるために、「複数のリフォーム会社から相見積りを取って、値下げ交渉をする」という方がいますが、これも得策とは言えません。
コスト面、特にイニシャルコストをどれだけ下げるか、ということばかりに気を取られて、
住まいづくりの基本である“安心して快適に暮らせること”を後回しにしたり、本当に必要な機能を見落としてしまうようなことにもなりかねないからです。

住みやすく快適な住まいづくりのためには、安易なコストダウンに走るのではなく、やりたいことの優先順位をつけ、コストをかけるべき部分と抑える部分のメリハリをつけることが大切です。そして、信頼できるリフォーム会社としっかり相談を重ね、希望するリフォーム内容と予算の折り合いをつけながら、リフォーム計画を考えていきましょう。

 

 

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この記事の監修

平原 充明

HIROSHIMA REFORM 編集長。インテリアコーディネーター、住空間収納プランナーの資格を保有。広島リフォーム相談カウンターの運営も行う。

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