リフォームの知識




そこで今回は、住宅省エネ2025キャンペーンを徹底解説します。補助金額や対象工事、補助期間を紹介するので、リフォームを考えている方はぜひご一読ください。
- 目次
- 1.住宅省エネ2025キャンペーンとは、4つの補助金制度の総称
- 2.一般住宅・マンションのリフォームで活用できる3つの補助金制度
- ・先進的窓リノベ2025事業
- ・子育てグリーン住宅支援2025事業
- ・給湯省エネ2025事業
- 3.住宅省エネ2025キャンペーンの対象期間
- 4.補助金額をシミュレーションしてみた
- 5.よくある質問
- 6.まとめ
1.住宅省エネ2025キャンペーンとは、4つの補助金制度の総称
住宅省エネ2025キャンペーンとは、国が実施する4つの補助金制度の総称のことです。住宅の省エネ化を促進することを目的としています。
- 住宅省エネ2025キャンペーンを構成する4つの補助金制度
- ・先進的窓リノベ2025事業
- ・子育てグリーン住宅支援事業
- ・給湯省エネ2025事業
- ・賃貸集合給湯省エネ2025事業
上記の補助金制度は一部の新築住宅を除き、子育て世帯に限らずすべての世帯が補助の対象となります。そのため、既存住宅をリフォームする場合も利用できます。
しかし、実施期間が限られること、さらには予算額が達した場合は期間内でも終了してしまう点には注意が必要です。また、どのリフォーム会社に依頼しても申請できるというものではありません。
次の章では、2025年3月時点の最新情報をもとに、リフォームで活用できる3つの補助金制度について解説していきます。
2.一般住宅・マンションのリフォームで活用できる3つの補助金制度
住宅省エネ2025キャンペーンの中で、戸建てやマンションのリフォームに活用できる補助金制度は以下の3つです。
- 戸建てやマンションのリフォームに活用できる補助金制度
- ・先進的窓リノベ2025事業
- ・子育てグリーン住宅支援2025事業
- ・給湯省エネ2025事業
先進的窓リノベ2025事業は、既存住宅の窓を省エネ効果の高い断熱窓に改修(リフォーム)をおこなった場合に費用の一部を補助してくれる制度です。補助金額や支給条件、対象工事は以下のとおりです。
補助金額 | 5万円〜上限200万円/一戸当たり |
支給条件 | ・窓リノベ2025事業者と契約して行う窓の断熱リフォームであること ・補助対象の製品を導入すること ・リフォームを行う住宅の所有者であり、人が住むための建物であること(店舗や施設などは対象外) ・建築から1年経過または人が居住したことがある住宅 |
対象工事 | ・ガラス交換 ・内窓設置 ・外窓交換(カバー工法/はつり工法) ・ドア交換(カバー工法/はつり工法) |
先進的窓リノベ2025事業は、補助金額の合計が5万円以上でなければ申請できません。また、他の窓の工事と同一の契約であればドア交換も補助の対象になります。
窓リフォームについて、こちらの記事で詳しく解説しています。
【断熱対策】家が寒い。 どんなリフォーム会社に相談したら?
また、窓ガラスや玄関ドアの断熱性能が以下の基準を満たしていること、補助対象の製品であることが補助対象の条件となります。
- 補助対象となる断熱性能
- ・ガラス交換:Uw1.9以下
- ・内窓設置:Uw1.9以下
- ・外窓交換:Uw1.9以下
- ・ドア交換:Uw1.9以下
Uwとは熱貫流率であり、窓(ガラス・サッシ)の外気に接する側と家の内側との間の熱の伝わりやすさを表す数値のことです。数値が低いほど高い性能の窓になります。
先進的窓リノベ2025事業について、詳しくは環境省のホームページをご確認ください。
環境省ホームページ:https://window-renovation2025.env.go.jp/

子育てグリーン住宅支援事業は、住宅の省エネ改修(リフォーム)をおこなった場合に費用の一部を補助してくれる制度です。制度名に「子育て」とありますが、リフォームの場合は子育て世帯に限らず全ての世帯が補助対象となります。
補助金額や支給条件、対象工事は以下のとおりです。
補助金額 | 5万円〜上限60万円/一戸当たり |
支給条件 | ・グリーン住宅支援2025事業者と契約して行う省エネリフォームであること ・リフォームを行う住宅の所有者であり、人が住むための建物であること ・建築から1年経過または人が居住したことがある住宅 ・必須工事を2つ以上おこなうこと |
対象工事 | 【必須工事】 ・開口部の断熱改修 ・躯体の断熱改修 ・エコ住宅設備の設置 【任意工事】 ・子育て対応改修 ・防災性向上改修 ・バリアフリー改修 ・空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置 ・リフォーム瑕疵保険等への加入 |
子育てグリーン住宅支援2025事業の対象工事は、3つの必須工事と5つの任意工事の2種類に分かれています。補助金を受け取るためには、必須工事を2つ以上おこなう必要があり、さらに任意工事は必須工事とあわせておこなうことで補助対象となります。
- 【子育てグリーン住宅支援2025事業の補助対象となる工事】
- 例)必須工事2つ+任意工事
- 【子育てグリーン住宅支援2025事業の補助対象外となる工事】
- 例)1.必須工事1つ+任意工事
- 2.任意工事のみ
先進的窓リノベ2025事業同様に、補助金額の合計が5万円以上でなければ申請できません。また、必須工事を3つおこなう場合と2つおこなう場合とでは、補助金の上限額が変わります。必須工事を2つしかおこなわない場合、補助額の上額は40万円となるため注意してください。

子育てグリーン住宅支援2025事業については、詳しくは国土交通省・環境省のホームページをご確認ください。
国土交通省・環境省ホームページ:https://kosodate-green.mlit.go.jp/
給湯省エネ2025事業は、高効率給湯器の導入費用の一部を補助してくれる制度です。補助金額や支給条件、対象工事は以下のとおりです。
補助金額 | 6万円〜上限20万円/一台当たり |
支給条件 | ・給湯省エネ2025事業者と契約して行う高効率給湯器の導入リフォームであること ・補助対象の製品を導入すること ・戸建ては2台まで、共同住宅等は1台のみ対象 |
対象工事 | ・ヒートポンプ給湯機(エコキュート)の設置 ・電気ヒートポンプ・ガス瞬間式併用型給湯機(ハイブリッド給湯機)の設置 ・家庭用燃料電池(エネファーム)の設置 |
給湯省エネ2025事業は、省エネ性能が一定の基準を満たした対象の製品でなければ補助の対象になりません。そのため、事前に補助金の対象製品かどうかを給湯器メーカーやリフォーム会社に確認することをおすすめします。
また、高効率給湯器の設置に合わせて以下の撤去工事をおこなうと、補助額が加算されます。
- 補助対象となる撤去工事
- ・電気蓄熱暖房機の撤去
- ・電気温水器の撤去
補助対象となる撤去工事の台数は決められているほか、製品の銘板や撤去工事前後の写真が必要です。上記の撤去工事も合わせておこなう場合は、リフォーム会社に相談しましょう。

給湯省エネ2025事業については、詳しくは経済産業省のホームページをご確認ください。
経済産業省ホームページ:https://kyutou-shoene2025.meti.go.jp/
3.住宅省エネ2025キャンペーンの対象期間
住宅省エネ2025キャンペーンは、実施期間に限りがあります。下記期間に該当しなければ、いくら補助対象となるリフォームをおこなっても補助金を受け取ることはできません。
- 住宅省エネ2025キャンペーンの対象期間
- 2024年11月22日以降に工事に着手し、2025年12月31日までに工事が完了するもの(ただし、予算上限に達した場合は早期終了となります)
補助金を受け取るためには、2025年度内に工事が完了しなければなりません。確実に補助金を受け取るためにも、余裕を持ってリフォームの計画や会社探しをすることをおすすめします。
4.住宅省エネ2025キャンペーンの補助金額をシミュレーションしてみた
住宅省エネ2025キャンペーンの補助金を利用してリフォームしたいと思っても、実際に製品代がいくらかかり、補助額がいくらなのか気になるもの。
そこで、YKK AP株式会社の「窓・ドアリフォーム省エネ補助金ナビ2025」を使い、窓の断熱リフォームをおこなった場合の商品代と補助額をシミュレーションしてみました。補助金利用の参考にしてください。
「窓・ドアリフォーム省エネ補助金ナビ2025」シミュレーション結果
【広島市の戸建て住宅の場合】
工事内容 | 使用補助制度と商品 | リフォーム参考商品価格 | 合計補助金額 |
---|---|---|---|
・外窓交換(カバー工法) ・改修する窓の大きさと数は大サイズが2つ | ・先進的窓リノベ2025事業(Aグレード) ・マドリモ断熱窓戸建用(樹脂窓/Low-E複層ガラス・ガス入り) | 597,000円 | 234,000円(117,000円×2箇所) |
・上記と同様 | ・子育てグリーン住宅支援2025事業(ZEHレベル) ・マドリモ断熱窓戸建用(アルミ樹脂複合窓/Low-E複層ガラス・ガス入り) | 450,400円 | 68,000円(34,000円×2箇所) |
※出展:YKK AP株式会社「窓・ドアリフォーム省エネ補助金ナビ2025」を加工して作成
※工事費などは別途必要になります。
【広島市のマンション(4階以上)の場合】
工事内容 | 使用補助制度と商品 | リフォーム参考商品価格 | 合計補助金額 |
---|---|---|---|
・内窓設置 ・改修する窓の大きさと数は大サイズが2つ | ・先進的窓リノベ2025事業(Sグレード) ・マドリモ内窓プラマードU(Low-E複層ガラス・ガス入り) | 374,400円 | 130,000円(65,000円×2箇所) |
・上記と同様 | ・先進的窓リノベ2025事業(Aグレード) ・マドリモ内窓プラマードU(Low-E複層ガラス) | 361,000円 | 52,000円(26,000円×2箇所) |
※出展:YKK AP株式会社「窓・ドアリフォーム省エネ補助金ナビ2025」を加工して作成
※工事費などは別途必要になります。
上記のシミュレーションからもわかるとおり、断熱性能(グレード)が高いものほど補助額が大きくなります。さらに、断熱性能が高いと省エネ効果も期待できます。

5.住宅省エネ2025キャンペーンでよくある質問
Q.補助金の相談はどこにしたらいいの?
A.住宅省エネ支援事業者として登録しているリフォーム会社に相談しましょう。住宅省エネ支援事業者として登録していない事業者は補助金が利用できないため注意してください。
補助金の利用を相談できる事業所は、下記ホームページから探すことができます。
住宅省エネ2025キャンペーンホームページ:https://jutaku-shoene2025.mlit.go.jp/search-for-manufacturer
Q.補助金は誰が申請するの?
A.住宅省エネ2025キャンペーンの申請手続きは、基本的に住宅省エネ支援事業者として登録しているリフォーム会社がおこないます。
Q.補助金制度は併用できますか?
A.住宅省エネ2025キャンペーンの補助金制度は、併用可能です。さらに、地方自治体の補助金制度も国費が入っていない限り住宅省エネ2025キャンペーンと併用できます。
6.住宅省エネ2025キャンペーン、まとめ
住宅省エネ2025キャンペーンは、国土交通省、経済産業省及び環境省の3省が取り組む住宅の省エネリフォームなどを支援する補助制度です。
2025年は国のGX投資「断熱窓導入の集中的支援」の最終年となり、2023年から開始された住宅省エネキャンペーンも2025年を持って終了すると言われています。
そのため、窓断熱リフォームや省エネリフォームを検討されている方は、補助金を利用できる2025年度中の実施がおすすめです。
広島で住宅省エネ2025キャンペーンを利用してリフォームをしたいという方は、当サイトで紹介しているリフォーム会社にご相談ください。リフォームの知識や技術があり、補助金利用も積極的におこなっているため、申請手続きもスムーズに進みます。
また、どの会社が自分に合うかわからないという方には、広島リフォーム相談カウンターの利用がおすすめです。要望をお聞きした上であなたにぴったりな1社をご紹介します。相談は無料です。ぜひご活用ください。