- A:ふすまで仕切られた畳敷きの部屋でした。
- B:6帖の和室に仏間がありました。
- C:廊下の奥には、使われていないトイレと物置がありました。
- D:かつて牛や農具を入れていた広い納屋は不要になっていました。
リフォーム・リノベーション事例
築100年の家に調和する美しい杉無垢材の家へ|広島市-築約100年
広島市で行われた古民家リフォーム事例をご紹介します。
【リフォームのきっかけ】
退職を機に帰郷し、実家に一人で暮らす母との同居を決意。踏むとふわふわと浮いた感じのある床の改修をはじめ、広すぎる納屋の手入れなど、今後も住み継いでいくために、家全体を見直すことにしました。
【ストーリー】
ご主人の曽祖父が建てたというご実家は、棟木に「明治四十五年」と記された築100年超の古民家。構造材はしっかりしているものの、床下が傷み、歩くとあちこちがふわふわとして不安に感じていました。住み継ぐ上では手を入れる必要があると考え、相談先を探していた時に知ったのが佐々木順建設。歴史ある家にあまり現代的な建材を取り入れたくないと感じていたこともあり、自然素材にこだわった家づくリを提唱する姿勢に共感して依頼することにしました。
最優先事項としたのは床下改修。構造材を差し替え、防蟻処理をした上で調湿材を敷設。床下の断熱性能も向上させて客間の和室以外はフローリングに変更。床板には、柔らかく足腰への負担が少ない杉の無垢材を採用し、美しい木目が古民家の佇まいに調和した空間に生まれ変わりました。
もうひとつの悩みの種になっていた納屋、蔵の補修にも着手。老朽化した納屋は一部を解体撤去して、残した部分は手作業で丁寧に補強。開閉が困難になっていた蔵の扉は新しいものに交換。納屋、蔵共に鋼板の外壁材で覆って耐久性を高めました。
「次世代まで家を守り継ぐ責任を果たせ、ひと安心しました」とご主人。「杉の無垢材は冬も夏も踏み心地良く、部屋の空気も気持ちがいいです」と奥さまも笑顔を見せてくれました。
仕様・設備
- 寝室・予備室・書斎・納戸の床
- 杉無垢材
- 床下調湿材
- ヘルスグレイン(オーシカ)
- 目隠しフェンス
- セレビューR4型(LIXIL)
- 蔵の外壁
- カラートタン(JFEスチール)
- キッチン
- ミッテ(TOTO)
図面
BEFORE
AFTER
- ①:廊下の角に面した和室以外は、床をフローリングに変えました。
- ②:仏間を隣の和室に移し、お母さまの寝室にクローゼットを設けました。
- ③:中の仕切りをなくし、入り口に扉をつけて書斎スペースにしました。
- ④:納屋を減築し、蔵との間に目隠しフェンスを設置しました。
施工会社
佐々木順建設㈱
創業86年の建築を知り尽くした老舗工務店。 広島の気候風土に合う、自然素材を使った、住む人にとって健康的で長持ちする家づくりが強み。 リフォームに必要な知識が身につく「リフォーム住まい塾」が好評です。